理論的には存在が予測されているが、実際に確認されたことはない。本当にあるのか、
ないのか。人間の好奇心を大いにくすぐる。それが宇宙の起源に関係するとあれば、
なおさらだろう。
万物に質量を与えた役割を持つとされる「ヒッグス粒子」のことである。
物質を構成する最小単位の素粒子の性質を解説する物理学の「標準理論」で最も重要な
位置を占めながら、唯一見つかっていない素粒子で、40年にわたり世界の物理学者たちが
探索を続けている。
その仮説上の粒子について、二つの国際研究チームが昨年12月、巨大加速器での実験を
基に存在をうかがわせる確度の高いデータを得られたと発表した。
データを蓄積して精度を高め、今年後半には最終報告を出す予定だという。正式に
確認されれば、質量の謎の解明につながる。世紀の大発見といっても過言でない。今後の
展開に期待したい。